
正直、筒井康隆の本はあまり読んだことがないんだけれど、(避けてたんじゃなくて、縁がなかっただけ)
いや、これは面白かった。
舌巻く面白さ。
さすが、精神分析に長けた(朝日のエッセイは読んでます)筒井氏らしい傑作ですね。
PT機器や、DCミニといった説得力のあるガジェットと設定も唸りますが、そもそもの夢の描き方が巧みすぎ。
夢を題材にした作品は小説、映像、ゲームとジャンルを問わずごまんとありますが、「パプリカ」ほど夢の奇妙さ、脈絡の無さ、唐突さを巧く表現できた作品はないんじゃないでしょうか。
特にパッと場面の変わる感じがいかにも夢な感じで、読んでて「あるある」の連発。
ストーリーも第一部でじっくり夢や精神世界のことを架空の設定含め語っているおかげで、二部の大車輪のスラップスティックがすんなり受け止められて実に効果的。
細部にまで気を配った人物配置や人格設定も非常に良く練られていて感心するばかり。
陣内や玖珂(特に玖珂)なんか、完全に脇だと思ってたらトンでもない活躍するし。
(夢の中で覚醒した玖珂がラスト時間を逆行させるが、もしかして「ジョジョ6部」はヒントにしてたりすんのかな?)
あと、登場人物がほぼ全員中年っていうのもポイントかな。
大体、この手のものだと若い助手が出てきたり、誰かの娘とかが出てきて「若年層にもアピール」みたいなのが定番だけど。
アニメやマンガやジャニドラマに日ごろ馴らされちゃってる側としては、完全アダルトで進んでいく感じが逆に新鮮だったり。
しかも、作中みんなのアイドル、女王蜂状態のパプリカは、登場人物中一番のキモデブと結婚という「うそぉ~~ん」な展開。
性描写もてんこ盛り(オチがオチだしね)でおっさんしか出ないのに、よくアニメ化したな、と。
そういう部分をうっちゃってもアニメ化したいという気落ちも判るほど面白くもありますがね。
これ、アニメに出来んのかな?っていうきわどいシーンいっぱいですからね。(ホモホモしいシーンも山の如し)
ホモといえば狂乱の男色ジジイ乾精次郎。
際立ってますね、いろんな意味で。
現実に怪異がなだれ込んでからスラップスティックが加速しますが、たぶん笑っていいドタバタなんだと思うんですが、ちょっと、乾の迫力に押されて本気で怖かったです。
しかし、よくコレだけの話をオカルトに落ち込ませないで書けるなと思いますね。(乾の精神世界はオカルトですが)
マンガもゲームもラノベも魔物が出るようなファンタジー系はアイデア出尽くしちゃって縮小再生産に陥ってると思いますが、こういう視点が必要なんでしょうね。(もうあります、っていうならいいんですけどね)
SFはやっぱり科学に根ざしたものが面白いってコトなんでしょうね。
そういうわけで、アニメにもなってる「パプリカ」。
DVDは既に買ってあるんで、後日鑑賞後にそちらの感想も書きたいと思います。
きわどい部分がどう表現されてるか楽しみ。
で、ここからは、作品とは全く関係のない話。
今回読んだ「パプリカ」、古本屋で買ったんですが何やらメモが挟まっておりまして・・・。(パラパラめくって気付いて、メモのある方わざわざ買ったんですけどね)
これが、意味が判らない。
いったい何なのか?ちょっと推理してみたいと思います。

これなんですが・・・、初め表を見て書店のポップだと思ったんですけど(ポップが挟まってるってのも、おかしな状況なんですが)、裏を返したら・・・、
「うぉっつ」。
何ですか、このエロエロしい絵は。
しかも、巧いじゃないですか。(笑)
(ちなみに、軽く下描きしたあとササッと本描きしてます。全部えんぴつ。触手のイボの描き方なんて、手馴れたもんです。)
あっ、私が描いたんじゃありませんからね。念のため。
髪型からアニメ版のパプリカかなとも思えますが、よくは判りません。
こんなシーン本にあった記憶にないですし・・・。(ありましたっけ、ないですよね)
で、絵だけなら“暇つぶしに描いて挟んどいたら忘れて売っちゃった”ってことでなんとなく納得も出来るんですが、問題は表の文字列。
あきらかにこっちがメインだと思うんですよね。
見た感じ、作家とその作品が羅列してあってそれでポップだと思ったんですが、知っているような気のする人もいますが、残念ながら誰も判らず。(自分が知らないだけですが)
調べてみたら、ほぼ全員推理作家とその代表作。(島田氏だけ何故か全てひらがな)
ほぼというのは、友成氏だけ、“ホラー、変態小説家”になってたから。(wiki調べ)
字の大きさや順番が何を表すのか?
好きな順か?
買う順か?
おすすめ度か?
いまひとつ掴めませんが・・・、
いずれにしても、変態好きなのは変わりませんね。(笑)
そうなってくると、俄然裏との繋がりも出てくるってもんです。
キーワードは「変態」。
だが、それだけ・・・。
表と裏の作者が同じかについては変態繋がり以外に、濁点、ルやンの相似が見てとれ、たぶん同一かと。(同じ紙の裏表なんだから当たり前なんですが)
よく見ると、4/2の隣に5行の数列。
これが、このメモのキーポイントになってると見るんですが・・・。
400づつ増えていっている以外さっぱり・・・。
値段か?はたまた、はたまた何なのかすら思いつきませんが、5行の数列に5人の作家。
あきらかに関係があると思っていいでしょう。
つまり、4月2日に古本屋で5冊の本を買うためのメモで、1冊400円だとすると2000円だね。
ってことでしょうか?
違うか。違うな。
いったい何なんだよコレ。
最後に、書いた人物のプロファイリング(勝手な推測ともいいますが)を少々。
ズバリ、女性。
10代後半~20代。
同人歴あり。
女性なのは、絵の感じと、よく見るとメモ用紙がディズニー(オバQみたいなのはドナルド)だから。
若いと見たのは、メモにいたずら書きして挟んだまま売却という行為が学生臭いから。
同人歴は言わずもがな。
えっらい、薄っぺらいプロファイルですけど、なにか。
実際紙見ると、クリップらしきものの跡もあるんですよね。
やっぱり、ポップかな。
こんな適当なポップないと思うけど。
ちなみに、購入した場所は、東京近郊のC県M市。
ブックオフじゃない古本チェーン店。
「それは、私が・・・」と気付いた人は、ぜひ名乗り・・・・・
出なくていいです。(笑)
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- 2010/03/28(日) 13:56:35|
- 本、コミック感想
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親父きたぁぁぁぁぁ!!
お茶の誘いきたぁぁぁぁぁ!!
おわっ、変態ニセ筧、ケンシロウかよ。
しかも、切り抜けやがって・・・・、むぅ。
探偵のセリフがついて出るとか、話がよく出来てるな。
アクセルの逡巡のくだりはグッときた。
おお、よく見るとニセ筧のドーパントは風神(雷神)がデザインソースなんだな。
面白い。
長澤奈央助かってよかった。
姉ちゃんはニセ筧のこと好きなの?
きもっちわりぃ~な。
変態医師役にはピッタリだけど、もうちょっとだけどうにかなんなかったかな。
姉ちゃんと釣り合いが取れるぐらいな感じに。
テーマ:仮面ライダーW(ダブル) - ジャンル:テレビ・ラジオ
- 2010/03/28(日) 08:31:15|
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