狂乱状態の教育ママがタックガンで北斗を脅す話。
主な登場人物
「北斗星司」 男側主人公。南が早退したので今は1人でAに変身。池田鉄洋的オーバー演技傾向あり。常に怒られ役。
「南 夕子」 女側主人公。ゲッセイジンだったため早退。
「竜 五郎」 TAC隊長。必殺技「一週間の謹慎」。とにかく様子を見る男。
「山中一郎」 射撃の名手。何故か2丁の両手撃ちが基本。直情型のキ印野郎。
「吉村公三」 宇宙生物の権威。今のところ全くの空気。
「今野 勉」 ロケット工学のオーソリティー。デブキャラ。人の失敗をネタに笑いを取るのが趣味。光の速さで心が折れる男。
「美川のり子」通信、副官担当。爆弾魔。エロ担当。1回死亡後なにげなく復活。
「梶 洋一」 兵器開発主任。新興宗教の教祖のような制服着用。独特の梶理論を展開。ここの所不在。
冒頭、戦前のマンガのキャラのような子供がバイオリンの稽古をサボって草野球。
小柄だが4番でエースの戦前マンガキャラ少年は長打を打つが、ホームに帰ると教育ママの母親が待ち構えており、イン出来ず。
バイオリンケースを持たされ教室へと促され、周りは、散々「お前らとうちの子は出来が違う」的イヤミを聞かされ、雰囲気ぶち壊しでゲンナリ。
ひとり少年が教室に入るのを躊躇していると、同じ教室へ通う利発そうな少女に声を掛けられ、押されるようにしてなし崩しに入室。
狭い室内にデカイ黒板とぎゅう詰めの生徒。黒ぶちメガネにヨコワケの先生と、いいトコ風の生徒たちは、指の動きからして本当の生徒と先生。(に見える)
やる気の無い戦前マンガキャラ少年、格好はお坊ちゃんだが明らかに練習不足。
何度もやり直しを食らい、「一番高いバイオリン使ってんだから・・・」等、嫌ったらしいことを言われると、嫌さが頂点に達し勝手に荷物をまとめて退室。
「はるおちゃん、帰ってはいけません」「お母さんに言いつけますよ」素人ゆえの演技の出来なさなのか、怖がらす意図があってのことなのか、恐るべき無表情と抑揚のなさで無意味な引き留めをする先生。
少年が家に窓から入ろうとコソコソやっていると、既に手が回っており母親登場。
亡くなっていた天才的なバイオリニストであった父親の仏壇の前で並んで正座をさせられ恒例のお小言。
死に際に「息子をバイオリニストに」という遺言をまた聞かされ、「それはもう何度も聞いたよ」と嫌気顔。
結局、教室へ戻れと押し返され、野球道具は没収。
どうしてもバイオリンが嫌な少年は、いっそバイオリンをわざと失くそうか、いや、壊そうかと試す。
最終的に決死の思いでケースを路上に叩きつけると、飛び出したバイオリンに落雷。
空中に浮遊しはじめたバイオリンと弓は自然とアゴの定位置へ。
苦もなく練習曲が弾けるようになり、街に音を響かせていると、お稽古仲間の利発そう少女とその友達。「こんな所で練習しなくたって・・・」
急にテクがアップしている少年に目を見張る利発少女。
そのころTACではレーダーに異常を認め現場に北斗と美川を送る。
陶然としている少年は「このバイオリンで天才になった・・・」とつぶやく。
友達少女も、これはやってみなくてはと挑戦。同じように流麗な演奏を披露するが、2人ともくず折れ魂が抜ける。
怪しさを嗅ぎつけた利発少女は少年の母親を呼びに走る。
その間に現場に到着、路上にへたり込む子供たちと巨大になり飛び去るバイオリンと弓をみつける北斗たち。
母親が駆けつけるとバイオリンが消えたことに動揺。「飛んでった」と事実を告げると笑われる。
北斗は先輩美川に友達少女を病院へ連れることを偉そうに指示し、自分は強引について来るときかない母親と、少年、利発少女を連れ、超獣が宿ったと決めたバイオリンを追跡。
あっさりバイオリンをみつける北斗「あれが普通のバイオリンですか」と、笑われた仕返しとばかりに勝ち誇った笑顔で口を曲げる。
利発少女が「あれで弾いたら天才になった」と言うや、目を爛々と輝かせる母親。表情に原理主義者の怖さがある。
美川からの通信で、超獣は音によって聞いた人の心を抜き取ることが判明。北斗は追跡の足を速める。
巨大なバイオリンというよりは、まんまコントラバスになった超獣は、どこぞの公園の湖畔に降り立ち、偶然フルートを吹くサラリーマン風の男の隣にいたウェービーヘア少年に自らを弾かせる。
音を頼りに駆けつけた北斗たち一行、ウェービー少年の身を案じ離れたら即コントラバスを撃つことを決める。
それを聞いた母親はまたしても狂者の眼でタックガンを睨む。
このカット、北斗も「あのコントラバス~」と言っており、いつのまにか巨大バイオリンではなくなっている。
ウェービー少年がくず折れた瞬間、タックガンに手を掛けるとタッチの差で狂信母に奪われてしまう北斗。
バイオリンを壊されたくない、あれがあれば息子が天才になれる、というよこしまな考えだけに突き動かされている母親は懸命に北斗を脅す。
押し問答をしているうちにコントラバスは飛び去ってしまう。
更に巨大になったコントラバスは空中から音を放射。北斗は子供たちに耳を塞ぐよう指示をするが母親は音を聞き陶酔。
街の人々は次々に倒れてしまう。
TACも出動し、ファルコンを上回るデカさになった超獣を追う。
完全に呆けた母親から銃を奪い返し戦闘に参加する北斗、コントラバスは被弾すると爆発し本性をあらわに。
バイオリンというよりはネックの太いエレキギターから、鳥の顔、弓の指が生えた腕が突き出たような超獣は意外な強さでTACを粉砕する。
逃げる指示にも従えず立ち尽くす母親を、超獣の足から助けたと同時に北斗が踏ん付けられ変身。
超獣の攻撃に押され、魂が抜け掛けてしまうA。
すんでのところでブルッと正気に戻り、腹の弦をブチ切ると母親が胸を掻き毟る。
Aが弦を全て引きちぎると母親は絶叫、それでも「はるおが上手く弾けるのに・・・・」としぶとい盲信ぶりを発揮し昏倒。
Aがメタリウムでフィニッシュすると超獣は音を溢れさせ消失。奪った魂は人々の元へ。
母親は放心したまま病院送りとなり、少年のバイオリンいやいやの心が超獣を生み、母親の執念がエネルギーを与えたという後フォローが入り、ラスト、少年が友達と草野球を再度元気一杯に繰り広げ、母親が転向しEND。
狂信的な教育ママのキャラが行き過ぎていて怖い。
タックガンで脅すのはさすがにやり過ぎかと。
そういう部分も手伝って最近としてはよく出来ていた方だが、やはり父親との絡みをもっと描くなど、もうちょっとねちっこさが欲しかった。
ストーリー的には嫌いなバイオリンがバイオリン超獣になるという単純さはどうもいただけない。
せめて超獣になる理由に落雷以外のSF的アイデアがあって欲しいところ。
スポンサーサイト
- 2010/06/14(月) 05:54:40|
- MX円谷劇場
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0