ナオキが仕事中寄り道し、怪獣を倒し損ねる話。
<主な登場人物>
■一般人
立花ナオキ(立花直樹):エメラルド星人からセスナに偽装するジャンボーグAを貰った本編主人公。大利根航空に勤めるパイロット兼整備係。キックボクシングの覚えあり。無軌道な直情型。兄の嫁、その息子と同居。
立花茂子(桜田千枝子):ナオキの義姉。PAT基地内で「スナック・PAT」を経営。
立花和也(香山高寛):ナオキの甥。茂子の息子。
伴野大作(田崎 潤)大利根航空社長。元PATメンバー。
■PATメンバー
立花 信也(天田俊明):PAT隊長。ナオキの兄。頭部に落石を受けいきなり1話にて死亡。
岸 竜蔵(大橋一元):PAT二代目隊長。沈着冷静だが熱血漢。
浜田 守(松川 勉):PATチーフ。面倒見のいい人格者。
熊井五郎(丸岡将一郎):デブキャラ。ナオキからはダルマ呼ばわり。
野村せつこ(加瀬麗子):PATの紅一点。ナオキに世話を焼くお節介。
冒頭、ドラゴンボール的BGMに乗せてのナオキの回想シーン。
先週いきなり死んでしまった兄とのキックボクシングの試合や練習風景(兄がトレーナー)が頭を駆け巡る。
しかし、感慨に耽っていた場所が自分の運転する飛行中のセスナの中であったため、雲間から現れたPAT戦闘機とニアミスを起こし、憲武のマネする森進一のような顔で「空中衝突だぁぁぁ~っ!!」と叫ぶこととなる。
宇宙空間に先週のポップ鉄アレイが進み、敵の“頭に青竜刀が咲いたキッスのコスプレ”みたいな星人の紹介。
地球に現れた星人は、落ちている手の抜けたソフビ(ミラーマンの怪獣?)にビームを浴びせ巨大な怪獣に。
PAT基地内では、死んだナオキの兄の奥さんがどういういきさつか開店した“スナックPAT”の開店祝い。
PATメンバーにナオキも駆けつけ盛大にパーティー。
が、先刻のニアミス相手がデブキャラ熊井であったためナオキと言い争いになり、隊長であった兄と比較されると、ライセンスがあるのかは判らないがキックボクシング経験者の腕を活かしてブチのめす。
一気に雰囲気が悪くなるスナック。
止めに入った、紅一点の野村隊員もアンパン呼ばわりされ余計混乱。
義姉にたしなめられると、とうとう「お前らがシッカリしてれば兄貴は死ななかったんだ!!」と決定的なことを言ってしまう。
騒然とする隊員たちのなか、義姉にビンタされ「あなたって人は・・・」とヨヨとされると、その他エキストラのPAT作業員たちにも凝視されながら無言で退出。
途中、腕時計がエメラルドに光り怪獣出現を知ったナオキは急に走り去り、フランスパンをかじりながら現れた和也(兄の息子)に不思議がられる。
大利根航空でPATに毒突きながらセスナに乗ろうとするナオキ。
勝手に出ようとすると社長に止められ「三宅島に大至急血清を運んでくれ」と仕事を頼まれる。
聞いただけで重要性が判る仕事内容だが、ナオキは笑顔で「残念でした!用事があるんでその後で!」と無視を決め込む。
そもそも雇われの身で正規の社長命令を無視する理由などなく、怒った社長に引き戻され「子供の命が掛かってるんだ!!」と再三に渡って説明されると、ボンヤリと重大さを理解したナオキは血清を運ぶことにする。
ケンカといい仕事の放棄といい、怪獣を倒すことをエメラルドに頼まれているとはいえ行動が勝手すぎる。
ここまで来て、「ジャンボーグA」というのは、性格破綻者のナオキが“無軌道な行動でムチャをし、窮地に陥って、そこから脱する”という「ウルトラマンA」タイプの話なのではと推測をする。(ヘンなところでA繋がりにしなくてもいいのに)
当然のように、この後もナオキの無軌道っぷりは続く。
都内を暴れ回る怪獣。
銀色で超獣的デコレーションに頭頂部に赤い角を持ち、倒されると背中のカッパ的甲羅が開きミサイルを発射する。
PATは持て余し気味。
三宅島に急ぐナオキは怪獣をPATに倒されるのを悔しがり、三宅島と怪獣、どっちにも行きたいとアタックチャンス時の児玉清のようなおかしなポーズで悩む。
すると、アイデアがひらめき(ピコーン!)「ジャンボーグAになれば怪獣はすぐに倒せる!」と寄り道決定。
変身し都内へゴー。
怪獣が結構強かったため手間取るナオキ。「早くしないと仕事に差支える」と手っ取り早く必殺技「ビーム・エメラルド」をエメリウム的に発射。
と、ビームは怪獣の顔面横のレジャーマットか保冷バッグのような素材の銀色のヒレに当たり反射。ジャンボーグは自分のビームをモロ顔面で受けてしまう。
「ナオキが視力を失えば、ジャンボーグAもまたメクラになってしまう!」というナレーションのとおり、ナオキは一時的に目が見えなくなってしまう。自分のビームのせいで。
PATの加勢もあって怪獣は一時撤退。ナオキは見えないままセスナを三宅島へ飛ばす。
微かな視力から時刻を知り、太陽を目当てに進路を割出すナオキ。
そのころPATでは大利根の社長から「連絡が付かないナオキのセスナを捜してくれ」と連絡が入る。
隊長は嫌がる熊野を「血清のためだ」と飛ばす。
スティービー・ワンダーのような体でセスナを飛ばしているナオキは空が曇ってしまい弱る。
社長に誘導してもらおうと無線機を取るが、ジャンボーグ時に傷めたのか故障してしまっていて尚弱る。
PATは築地に怪獣が再度出現したためスクランブル。
熊井はナオキを見つけマイクで援けに来たことを告げる。
が、無軌道な利かん棒ナオキは、マイクの主が熊井と判ると「ダルマの奴だなっ!くっそー、誰が助けてもらうもんか!!」と毒突いてしまう。
「帰れー!、帰るんだダルマ野郎!!」「死んだってお前の世話なんかなるもんかっ!!」怒鳴るナオキに憤る熊井。
熊井機が去ると、何故かエンジンがいかれ、煙と共に降下を始めるナオキセスナ。
気付いた熊井が「機首を上げろ!!」とUターンするも、すっかり諦めモードのナオキ、「兄さん・・・、俺も一巻の終わりらしいぜ・・・」「地獄の三丁目まで迎えに来てくれよ・・・」と何故か兄さんまで地獄にいる設定にしているナオキ。(しかも自分は三丁目)
死に直面し兄の記憶が蘇るナオキは、キックボクシングの試合の体で鼓舞される。「俺は、お前をそんな腰抜けに育てた覚えはない!」
急遽勇気が湧いてくるナオキ。
海に一直線だったのは落ち込んだ気持ちが操縦桿を下げさせていたのか、「やるぜ、俺!!」というと上昇し始める。
上昇し過ぎて顔に太陽が差し込むと「まぶしっ!!」と目を押さえ、次の瞬間なんと目は治っている。
目が見えなかったこと自体気のせいだったんじゃないかと疑わせる速さで回復し、三宅島に急ぐナオキ。
熊井は、勝手に治るは、毒突かれるは、で訳が判らず、腹立ち紛れに決闘を申し込む。
元気になって気も大きくなったナオキは即答で受けて立ち「あばよ!!ダルマ野郎!!」と捨てゼリフ。
三宅島の病院に空から血清をとどけ(パラシュート)、あらためてジャンボーグになり都心を目指すナオキ。
東京ではPATがエレキ弾をワイヤー付きミサイルで放ち電気攻撃。
怪獣が感電すると頭頂部の赤い角がポロっと抜け、落ちるとツバの付いた刀になっている。
それを怪獣が拾うとワイヤーを切断。
ジャンボーグが現れると腹からサーベルを取り出しチャンバラ開始。
キックで頭の保冷バッグを蹴り落とし、ビーム・エメラルドでフィニッシュ。
ムーミンの家のようなトンガリ屋根がある家の縁側でひとりトランペットを吹くナオキ。
兄との思い出に涙していると、和也がストレートに「泣いてるの?」。決闘を思い出したナオキはこれ幸いとその場を濁して去る。
土手、上半身裸の熊井とナオキが組んず解れつで取っ組み合い。
あくまで態度を変えないナオキに聞き取れないセリフで文句をいう熊井。
ボケたスロー映像で殴り合う2人はまるで香港映画。
和解はしないがお互い認め合い、笑い合う。
ロングショットで双方汗を拭きつつEND。
ナオキの無軌道っぷりが凄い。
70年代的といえばそれまでだが、その中でも酷い方ではないかと。特にヒーローとしては。
とても感情移入は出来そうにない。
話としては熱血で命がけな感じでそこそこ見れたが、問題解決の仕方が都合よすぎ。(ほかの細部もメチャクチャだが)
亭主が職務中に死んでしまったことに対するPATのケアが、本部内にスナックを経営させる、というのも、何かの間違いかと思うような展開でビックリさせる。
スナックって・・・、喫茶ルームみたいのじゃダメだったのか?
他、特撮面では煽りでのビル倒壊シーンがリアルで迫力があった。
ナオキも熊井もセリフが不明瞭なのが困る。
完全に何いってるか判らないところが数箇所あった。
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- 2011/02/21(月) 07:38:01|
- MX円谷劇場
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