ということで、全体の感想は、そこそこにして、ちょっと自分的に気になったことを絞ってひとつだけ。 以前も、(何の記事かは忘れましたが)ちょこっと触れたと思うんですが、 田原俊彦の『ハッとして! Good』がある時期から凄く気になる曲になってまして、 というのは、この曲、アレンジの元ネタが、自分の大好きなキッド・クレオール&ザ・ココナッツの前身バンド、 Dr. Buzzard's Original Savannah Band(以下、サバンナバンド)の「I’ll Play the Fool」なんです。 このこと自体は、ラジオで小沢健二が解説してて知ったんですが、実際にはどうなのかが知りたかった。 もちろん、編曲者は船山氏です。 編曲家人生の中でも印象に残る曲だったようで、この本でも多く割かれています。 でも、ネタ元を名指しでは明かしてないんですねぇ~、これが。 (ほかは、わりと簡単に明かしている)
実は、それまでにも様々なことが言われていて、自分が聞いた中では、 これまた、キッド・クレオールこと、オーガスト・ダーネルがプロデュースした、 エルボウ・ボーンズ&ザ・ラケッティアーズの「Night In New York」が元ネタだというものもあって、 80年代のDJ界隈ではそう言われていたんだとか。 でも、「Night In New York」の方が発売が後なんで、これは明らかな間違い。 それと、この本でも二転三転していて、「ハッとして! Good」を聴いた筒美京平は、ドナ・サマーだねと指摘。 解説の馬飼野元宏氏もハッキリとドナ・サマーの「アイ・リメンバー・イエスタデイ」がネタ元と書いている。 でも、制作過程でのディレクターからの指示では、 「4つ打ちにグレン・ミラーみたいな譜面乗っけてる“バンド”みたいに出来ないか」と言っている。 ドナ・サマーはバンドじゃないし、 「アイ・リメンバー・イエスタデイ」自体が「I’ll Play the Fool」が元ネタと言われてるんで、 やっぱり、サバンナバンドで確定だと思ってるんですが、じゃあ、何故に明言しないのか。 これ、たぶん、なんか、人に教えたくない秘蔵のネタ元って感じなんじゃないでしょうか。 違うかな。 (細野も影響受けてると思うんだけど、名前出さないんだよな)