
以前買っておいて、読む順番間違えて今読了。
諸星大二郎は、友達に強力に薦められた『マッドメン』と、ドラマ版の『栞と紙魚子』ぐらいしか知らなかったんですが、最近になって興味が出てきて読んでみたしだい。
本としては、ロングインタビューに多彩なゲスト執筆人、製作過程を追ったネーム、シナリオの掲載、作品解説、作品リストと申し分ないぐらいの内容で、これだけ読めば全く知らなかった人もすぐマニアの仲間入り、といった具合の濃い内容で、なかなか有意義でした。
惜しむらくは、今買える単行本にどんなものがあるのかが載ってないくらいか。(バージョン違い、描き直しが多い諸星作品の場合、「何々版のコレを読め」と言ってもらえるとありがたかったのだが)
と、いうわけで、モリモリ興味が湧いてきて『妖怪ハンター』シリーズ、『栞と紙魚子』のシリーズ、短編や中国物なんかも読みたくなりましたね。
とにかく、この人にしか描けないだろうという奇想が凄い。読み込んでいる資料も並みのものではないので、そういった書物から拾ってくるエピソードを作品に昇華してもらえるのは、勉強になるし何よりありがたい話ですよ。
ほんと、末永く作品を発表してもらいたいですね。
ところで、なんで今まで読んでこなかったのに、最近になって興味が湧いたきたのかといいますと・・・、
実は『もののけ姫』あたり以降の宮崎作品が諸星大二郎の影響下にある、という話を聞いたからで、『もののけ』は中世日本のまあ、妖怪譚ともいえるので、多少おどろおどろしくても気になりませんでしたが、その後の『千と千尋』や『ハウル』にも呪いや怪異なものの象徴として、黒いドロドロした、もしくは不定形な存在が出てくるのが、何でなのかなと疑問に感じていたんですが(らしくないかなぁ、と勝手に感じていたもんで)、それが、諸星作品の影響だと聞いて、なるほどなと。非常に合点がいきました。
どうも、宮崎駿は諸星作品のようなものを製作したいとずっと望んでたみたいですね。そう思って見ると、作品の選び方がそっち系ですね。『ぽにょ』も隠れクトゥルーだし。
というわけで、『妖怪ハンター』あたりから探してみようかなと思っていますが、例によってブックオフとかに行ってあるんでしょうかね。中古では新し目のものしかないかな、文庫とか。(新品買えって?)
あぁ、『マッドメン』は持ってるんだから(友達が「やるから読め」ってくれたんだけど)それから探すか。(部屋の中を)
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- 2012/10/20(土) 01:10:18|
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