
90年代にフジテレビの深夜番組としてやっていた『音楽の正体』の書籍版です。
最近になって本になっているのを知って、再び興味が湧きネットで購入。
番組自体は、気が付いたときにはほとんど終わってる状態で、ろくに見れなかったんですが、気にはなってました。ただ、見ていたとしても、そのときは面白くても血肉になったかどうか、理解力がその当時どの程度あったかは怪しいですがね。
で、いろいろ初心者向けから中級者向けと、理論書を読んでからの目で見ると、これ、教えていることは確かに他の本と大差ないんですが、もの凄く判るというか、凄い実践的で曲作りのヒントだらけです。
普通、「こういう場合、理論上こうなります」とか「難しい理論はさけるので、こう覚えましょう」みたいな本が多いわけですが、何故プロはああではなくこう作るのか、という違いを、理論を説明した上で、こう感じられるから、こうした方がよりそう聞こえるから、と具体的なイメージを比喩を駆使して説明してくれるわけです。しかも、平易に。
要するに、プロが蓄えてきた知恵、あんちょこ(裏技だけの参考書?)をこっそり教えてくれる感じ。
事実、知ってはいても実際にそういった理論を念頭において作るようなことは、面倒臭くて出来ないんですが、この本を読んだら、なるほど、調がどうだからコードがどうで、というようなことは考えなくても、感覚として判ってくるというか、プロはこう思ってやってんだな、とすんなり入ってきて、すぐ使いたくなるんですよね。使いこなせてるかは別として。
さすが、一時、音楽系の専門学校だかで教科書として使われていただけのことはあります。
本当は、具体的に、ここよかった、と指摘しながら感想書きたいんですが、ありすぎて大変なんで、内容が一覧になっているページのスキャン画像をアップするんで、何か興味を引く項目があったら買いかもです。

用語は、たぶんクラシックに準じているんで、聞きなれないものも交じっているかもしれませんが、基本、判りやすく出来ています。それと、内容は、一部構成や詞にも及んでいます。
“内声と外声”のところはアレンジの肝を教えてくれる部分で必読かも。
こんなに有用な内容の本にも拘らず、今は古本屋で探す以外非常に手に入れづらいのが現状。ネットで探すのがいいでしょう。(そのときの最安値の古本は私が買いましたがね)
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- 2012/12/01(土) 01:53:55|
- 作曲、音楽
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