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TOKYO MX 円谷劇場 「ウルトラマン (デジタルリマスター版)」 28話

キャップが3度転落する話。

<主な登場人物>
■科学特捜隊メンバー
ハヤタ(黒部進):本作主人公。異星人と衝突、死んだのち異星人と一心同体となり復活。マジメで実質の副隊長。無闇に顔の濃い25歳。ふてぶてしいほど頼りがいあり。若干滑舌悪し。
ムラマツ(小林昭二):科学特捜隊日本支部ムラマツ班隊長で、通称「キャップ」。謹厳実直の慎重派だが、ときに冷徹な面もある36歳。怪獣に対しては常に“やっちまう”男。16話より角刈り。
アラシ(石井伊吉):射撃の名手にして力持ち。常に危険の矢面に立たされるアンビバレントな26歳。不死身説あり。デリカシーに欠ける嫌いあり。
イデ(二瓶正也):武器開発担当の化学ヲタ。ムードメーカーに徹するがメンタルは弱い24歳。照れ笑いが甲本雅裕似。
フジ・アキコ(桜井浩子):科特隊の紅一点。主に通信担当。宇宙人難の相がある若干ウーマンリブ思想かぶれの21歳。
岩本博士(科学センター所属)(平田昭彦):武器開発に従事するナイスミドル。
■一般人
ホシノ・イサム(津沢彰秀):科特隊に出入り自由の謎の子供。短パンの悪魔。いざとなれば殺しも辞さない11歳。気転を利かす頭はあり。16話より科特隊制服着用。ときどき非人間的能力を発揮。(非人間説あり)なお、25話以降行き方知れず。


奥多摩、日向峠の連続バス転落事故調査に借り出される科特隊。それをアナウンスする、いつもとは違う渋い声のナレーションからスタート。

決まって正午に起こる転落事故。その日もキャップ、イデの乗るバスは正午近くにくねる峠道に差し掛かる。
警戒を怠らぬキャップに対し、緊張感のないイデはうたた寝。手にしたマイクロフィルムカメラを落とし、臼のような顔した謎のグラサン女に拾ってもらう。キャップ、カメラの拾い役を横取りされ不満顔でジロリ。警戒心強める。

その後、正午ちょうどになると、バスはガードのない(!)カーブに差し掛かり、運転手の視界には紫のフィルター。歪む前景に動転した運転手は絶叫、そのままバスは谷底へと落下する。

土剥き出しの崖に放り出されたキャップと臼女。倒木にモズの速贄よろしく、仲良く並んで引っ掛かって命拾い。目が覚めたキャップは臼女を起こすと事故現場の異変に気付く。崖の中腹だった倒木から見下ろすと燃えるバス。しかし、これだけの事故にも拘らず救援隊はいない。だけではなく遺体もないではないか。

臼女を残しバスを探るキャップ。無人のまま燃え続けるバスの中に人影はなし。いぶかしく思いつつ外へ回ると、背後から伸びる白手袋の手。肩を叩かれ、ビックリした猫のように動物的反応で振り向くキャップ。そこには青白い顔の怪しげな警官。話によると、事故からは既に1時間以上経っていてみな引き上げた後。しかもイデが足を折った以外、全員かすり傷程度なのだという。
その後、キャップが中腹の倒木に戻ろうとすると、臼女はヒールのまま崖をよじ登っているではないか。ちなみに、バスには結構な人数が乗っていたが、キャップの地図によると、崖の上には宇宙線研究所があるのみで街はなし。

直後、キャップは本部に状況報告を入れがてら転落。
本部では騒然となり、通信をベッドで聞いていたイデはとばっちりでフジに絡まれる。

宇宙線研究所を遠景に望む崖では、にじり登る臼女。執念で登りきり、(落ちたが)なんでもなかったキャップに後ろ足で落石を食らわし、再度転落させる。

本部では、鬼の居ぬ間にハヤタがリーダー面。キャップばりの威厳で眉間にしわ寄せ捜索を指示。フジ、アラシも面白がってるのか、居酒屋店員なみの二つ返事で元気良く「はいっ!!」
その後、キャップも崖を登りきるが、通信が出来なくなっていることに気付く。

その頃、イデの入院した病院では、宇宙線研究所から逃げて来たという研究員が担ぎ込まれ、「宇宙生物ダダに襲われた」と信じがたい話を展開。話によると、ある日計器が乱れ、「ダダァ」と吼える等身大の幾何学的宇宙生物が研究室に侵入。研究員はみな謎の銃による光線を受けると固まってしまい、別の場所にいた自分は気付かれつつも壁伝いにムーンウォークで逃げ、複数のダダの不意打ちにもめげず、特殊重金属で出来た貯蔵室に偶然にも入ると、壁抜けが出来るダダも特殊な壁には手が出せず、攻撃に耐えることに成功。その後、隙を見て今に至るらしいのだが、話し終わりに喘いでいると、研究員はイデらの目の前で像が薄くなり始め、そのまま消えてしまう。訳が判らないイデ。

宇宙線研究所ではダダの足元に転送されてくる逃げた研究員。
ダダの通信によると、今回の騒動は、ダダによる人間標本採集らしく、今のところ4体まで採集終了。残り2体を上司より強力に催促されると、オカッパのあばた面オバQのようなお面顔も焦りから引きつって見える。

通信中、臼女の接近を知らされ身構えるダダ。その後ろには20cmぐらいに縮小されカプセルに採集されている4体の研究員。ミニチュアの人形がちょっと可愛い。

ダダは逃げた研究員に乗り移ると臼女を迎え入れる。

人気のない研究所に不審を抱く臼女。対応に出た乗っ取られ研究員もあからさまな不審さで不気味さは募るばかり。臼女は、崖など登っていたが、実は中央宇宙原子力研究所女性技官。資料が届かないので直接受け取りに来たのだ。要領を得ない言い訳を聞かされ、資料を待っていると、目の前のビーカーの下に薬品で書いたと思しき“SOS DADA”の文字。ただ事ではないと察知した女技官だが、標本に最適のデータが出てしまい、ダダ研究員にSOSを気付かれたこともあり首絞めにあう。

ロッカーに押し付けられ、このままやられるかと思った寸前、背後から木製の丸イスで研究員の頭をフルスイングしてキャップ登場。その後も脚だけになったイスを両手に棍棒スタイルで連続痛打。トドメにスーパーガンを研究員の胸に放つと研究員はダダになり消失。

研究所内を逃げ始めるキャップと技官だが、すぐに追い詰められスーパーガンのエネルギーも切れてしまい苦し紛れに投げ付ける始末。登場時のカッコよさ続かず。
が、ダダもミクロ化機が故障、転送してもらいに慌てて引き返してしまい、キャップらは事なきを得る。

その後、動力室に入ったキャップらは、ダダの設置した動力源を発見。勝手に切ると、通信中のダダは「あっ・・・」
ちなみに、通信が切れたことに驚いて声を漏らしていた上司ダダは、モニターが切れるのと同時にピンクに光っていた目の光も消える。

ダダの動力源が断たれ、科特隊との通信が回復したキャップは、宇宙線研究所に居ることを本部のハヤタへ連絡。
ハヤタは誰も居ないのをいいことに、そのまま本部で変身。大胆にも、本部ビルに寄り掛からんばかりの近場に出現し飛んで行く。

仕方ないんで、律儀に動力源のスイッチを入れ直すダダ。上司からウルトラマン接近の報を聞くと、巨大化して応戦。奥多摩の野山で戦闘開始。

知性があるとは思えない吼え声で戦うダダ。見てくれどおりたいして強くはない。
ころころ顔が変わるダダは、ベースになるオバQ顔をケロイド瘢痕が付くほど焼かれ退散。

標本の5、6体目採集を急ぐことにしたダダは、等身大に戻りキャップらを再び追い回す。
弱っちいダダはキャップのタックルや蹴りに手も足も出ず。その間、顔が変わることに気付いたキャップはダダが1匹だったと知る。

弱いが瞬間に移動できることが取柄のダダはしつこい先回りで連続脅かし。屋上でキャップらが追い詰められ、技官もろとも転落(キャップ3度目)すると、気付いたウルトラマンがスライディングキャッチ。

その後、等身大のダダに凄むも、ミクロ化光線を浴びてしまい、逆に自分が等身大になってしまうウルトラマン。よく見ると、小っちゃくなってしまい屋上で滑っているウルトラマンのスーツの肘に大穴。

再度巨大化して対峙すると追い掛け倒してスペシウムでフィニッシュ。

駆けつけた科特隊に、キャップが「ウルトラマンが倒した」と笑って答え、ハヤタが何食わぬ顔で合流、不審さを気付かれぬうちにイデが松葉杖で乱入。結局、乗っ取られた研究員が戻らないまま、大騒ぎでEND。



ストーリーが執拗に謎めいていて、これはこれで面白い。
ミステリアスにするため、怪しい態度の登場人物が多く、ミスリードがミスリードのためのミスリードに終わっているのが残念だが、これも雰囲気作りになっていて面白い。

秀逸なのはダダの造型、デザインか。
あの、怪しさ、幾何学的な不気味さが今作のキモ。
三面の顔は、本来、“見る角度によって顔が違って見える”というのをやりたかったが上手く行かなかった、ということだったと記憶。
それにしても、怖い。

冒頭のナレーションは、声がいつもと違って聞こえたが、やっぱりナレーションではなく、キャップの独白なのか。

それにしても、ハヤタの大胆さと、キャップの研究員殺害が気になる。(それとも、乗っ取られた時点で死んでる?)
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  1. 2012/12/24(月) 06:54:26|
  2. MX円谷劇場
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

冒頭のナレーション、当初はナレーションだったのが、ある段階でキャップの独白に変更されたと考えられませんか。あのミステリアスな導入に浦野さんの声はふさわしくないと思うんですよ。勝手な推測ですけど。

浦野さんの声って明るいんですよね。声質がメジャーというか。
だから「ウルトラセブン」の世界に合っていたのかなあと思ったりして。セブンは暗い話が多いので、浦野さんの声で中和しているのでは、と。
で、逆に(印象として)明るい「ウルトラマン」には落ち着いた(ある意味暗い?)石坂さんの声が似合っているのでは、と。

バスの転落事故は、実写と特撮のシチュエーションが合っていなかったのでは? 実写では、(バスの)進行方向右側が崖だったのに、特撮になると左側が崖になってバスが転落します。画面が紫色(?)になってから、バスがゆるやかなカーブを曲がると左側が崖になるのでしょうか?

サブタイトル「人間標本5・6」の「5・6」って「ご、ろく」と読むんですね。ずっと「ごてんろく」だと思っていました。
確かに6体の標本のうち残りの二体のことを指しているわけですから、当たり前なんですけどね。でもなぜ「ごてんろく」とインプットしてしまったのでしょうか。お恥ずかしい。

デジタルリマスター版を毎週(最近は隔週ですが)で鑑賞していて、今更ながら気がついたことがあります。
私にとって、ウルトラマンの世界感って、野長瀬三摩地監督のエピソードなんですよ。ミステリアスというかちょっと怖いドラマ。って、もろ「ウルトラQ」なんですが。
改めて調べてみたら「ペギラが来た」「バルンガ」「海底原人ラゴン」って野長瀬監督だったんですね!
「ゴーガの像」もそうなんですね。このエピソード、ドラマより蝸牛(?)の怪獣が印象的でした(粘土でよく作りました)。で、臼女(大笑)がゲスト出演しているんですね。この女優さん、昔よく見ました。
  1. 2012/12/25(火) 23:02:54 |
  2. URL |
  3. kei #u/iAkt.g
  4. [ 編集 ]

雰囲気出すためにナレーターが声を低くしてるのか?
とも思いましたが、やっぱりキャップですよね。

バスの転落の方向が違うのは、指摘されて今気付きました。ビックリ。
確かに左カーブだったのに、落ちるときはゆるやかな右カーブ。(!)
視点が切り返されてて、進行方向が同じだったんで判らなかったのか・・・。

サブタイトルは何となく「てん」入れたくなりますね。
声に出して読んだことなかったですが、たぶん自分も頭の中で入れていたような。

ミステリアスな話は、謎めかせるために、あえて見せない説明しないというスタイルで進行しますが、これだけでかなり引きが強くなって、結果なんでもない話でも十分楽しんだ感じになりますよね。
面白い話って、古今東西そういう“見せ方”が上手いもののような気がします。

あの四角い顔の女優さん、時代劇に出てくるとすげ~強烈な悪女なんですよね、だいたい。
「必殺」に出てきたときは反吐が出そうな鬼女でした。
  1. 2012/12/26(水) 03:10:22 |
  2. URL |
  3. GEN #-
  4. [ 編集 ]

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