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TOKYO MX 円谷劇場 「ウルトラマン (デジタルリマスター版)」 31話

キリヤマ隊長がライフルを乱射する話。

<主な登場人物>
■科学特捜隊メンバー
ハヤタ(黒部進):本作主人公。異星人と衝突、死んだのち異星人と一心同体となり復活。マジメで実質の副隊長。無闇に顔の濃い25歳。ふてぶてしいほど頼りがいあり。若干滑舌悪し。なんとなく市原隼人似。
ムラマツ(小林昭二):科学特捜隊日本支部ムラマツ班隊長で、通称「キャップ」。謹厳実直の慎重派だが、ときに冷徹な面もある36歳。怪獣に対しては常に“やっちまう”男。16話より角刈り。
アラシ(石井伊吉):射撃の名手にして力持ち。常に危険の矢面に立たされるアンビバレントな26歳。不死身説あり。デリカシーに欠ける嫌いあり。
イデ(二瓶正也):武器開発担当の化学ヲタ。ムードメーカーに徹するがメンタルは弱い24歳。照れ笑いが甲本雅裕似。
フジ・アキコ(桜井浩子):科特隊の紅一点。主に通信担当。宇宙人難の相がある若干ウーマンリブ思想かぶれの21歳。
岩本博士(科学センター所属)(平田昭彦):武器開発に従事するナイスミドル。
■一般人
ホシノ・イサム(津沢彰秀):科特隊に出入り自由の謎の子供。短パンの悪魔。いざとなれば殺しも辞さない11歳。気転を利かす頭はあり。16話より科特隊制服着用。ときどき非人間的能力を発揮。(非人間説あり)なお、25話以降行き方知れず。


冒頭、科特隊南米(ボリビア)支部から20年ぶりにゴトウ隊員なる非常に怪しげな人物が帰還。30そこそこにしか見えない容姿に、イデ、アラシは混乱するが、父親が科特隊隊員であり、現地で亡くなったため特別に10歳で見習い入隊していたのだという。子供の出入りに寛容な科特隊ならありうる話。

日本語もほとんど忘れ、街の様子も何も判らないというゴトウは、溶け始めのハヤタのような顔で、戦場カメラマン並にゆっくり機械的に話す。イデは、現代日本へのガイド役を買って出るが、キャップによって慇懃に却下。その流れでキャップがパイプに火を付けようとライターを取り出すと、ゴトウの目がギロリ。その後、ライターも、フジの差し出したマッチも付かなくなる。ハヤタは何ゆえかエアコンの故障を疑うが、それを遮るようにゴトウが大胆なスキッ歯で休息を要求。ハヤタの案で、とりあえずレストルームで休んでもらうことに。

フジの案内でレストルームに向かうゴトウは、廊下で奇妙な質問をする。「この建物は何で出来てます?」
フジは笑顔で「鉄筋コンクリートよ」と返答するが、ゴトウはその鉄筋の中に混ぜられている特殊合金が何かを執拗に聞き出そうとする。いぶかしがりながらも秘密事項なので判らない旨を伝えると、渋々納得するゴトウ。

エアコン(コントロールチェンバー)の確認に行ったイデは、「異常がなかった」と戻るなり、ゴトウの奇妙さを指摘しだす。ハヤタらは、「20年ぶりだから」とあまり相手にしないが、イデの言いたいことは、もっと生理的本能的な直感。

レストルームに着いたフジは、ゴトウに「どうぞごゆっくり」と声を掛けるが、ゴトウは会釈はおろか、見もせずバタン。フジ、アゴを突き出して「フンッ」。ぷりぷりフジが行ってしまうと、ドアから凄い眼力のゴトウが「行ったかな」とチラ見。確認が済むとそそくさとカーテンを閉め、スーツケースの底を剥ぎ始める。中には黄色い板状の物体(箱?)2つと、中央に赤白の6、7センチの樽型プラ容器。ゴトウは、その容器の透明なキャップを外すと、捲くった左腕の前腕付け根に押し当て「プシャー・・・」。中の薬品と思われる液体が身体に吸収されていくと、トイレで気張ったときのような渋面から次第に安堵の表情になる。気分が爽快となると、もう要はないとばかりに足早に別の機械に近付き、チャッチャと操作。電子的なメカが作動し、電光板に光がランダムに宿る。

本部では、ゴトウ怪人物説について論議中。みなが怪人物説に傾くなか、ハヤタはせせら笑って意に介さない。
イデ、キャップは、ゴトウの光線による身体検査が済んでいないことに気を揉む。そこへ、ぷりぷりのまま帰ってきたフジは「デリカシーがない」とお冠。イデが何かヘンなことはなかったかと聞きただすと、先の基地素材の件を話すが、話が混ぜてある特殊合金にまで及ぶと、キャップが慌てて「待てっ!!」
キャップは話を遮り、そのままイデにボリビア支部に連絡させ、ゴトウの身元を洗うよう指示。

事態の急変に、笑い飛ばしていたハヤタの顔色も変わりキャップに詰め寄る。「やっぱり怪しいですか?」
キャップの話によると、基地は、特殊合金により熱線、光線を防げる構造なのだが、組成が判ってしまうと著しい防備の低下を招くことになるのだという。

その後、おかしなことに、電波その他は正常だがボリビアとの連絡がまったく取れず、代わりに都内某所に急成長する怪植物出現の報が入る。

小学校の校庭、庭が立派な民家の玄関先と、不気味に律動する怪植物は現れ、あっという間に2メートルを越す大きさまで成長。科特隊は謎の究明のため、ウルトラ警備隊隊長キリヤマ激似の植物学者、二宮から教授。
二宮は、食虫植物の説明をすると、今回の怪植物は、20年前アマゾンの奥地で恩師後藤博士が発見した、自ら移動できる食虫植物、“ケロニア”に似ていると断言。特殊な攻撃で生き物を攻撃、生き血を吸うというケロニアは、後藤のスケッチによると、ほとんど植物人間。と、漠然と聞いていたが、“20年前”、“南米”、“後藤”と聞いて、ハヤタがもう一度名前を聞きただすと、二宮は「唯一の恩師、後藤次郎博士です」。全員目を丸くして復唱。「ゴトウッ!?」

本部では、ゴトウの居ないことを確認してレストルームに忍び込み、物色するフジ。
電源の見当たらない機械に不思議がりながら、カメラでパチリ。振り向き、衣装ケース(というか普通のスーツが掛けられるタンス)に近付くと、ケースがカチャッと中から押し開けられ、黒スーツを着たヘドロの化け物が裂けた口でこんにちわ。意外にダンディーに近付いてくるヘドロ人間。フジを追い詰めると目から怪光線。フジはベッド横に倒れ込む。

より多く、旨い動物を求めて東京に進出したとみられるケロニアの報告を受けるキャップは、これ以上の広がりを食い止めることを指示。また、ケロニアとゴトウに繋がりありの可能性にも言及。隊員たちとコンセンサスを図る。

ゴトウ、要注意と結論付けたキャップは、フジにゴトウの部屋を見張らせでもしようと振り向くが、そこには誰も居ない。「フジく~ん!!」、キョロキョロするキャップ。

戻ったハヤタらに現場検証されるゴトウ。白々しく「不思議ですねぇ」。中身をを弄るイデを無視して無理やりスーツケースを閉める。
隅にある電子機械まで下がって手を添えるゴトウ。とたんに動き出す機械。電源が見当たらず動かなかったのに、突然動き出し驚くイデ、アラシ。
ハヤタはスーツケースを怪しみ、アラシに目配せしてゴトウを退出させる。スーツケースの底を外すと例の赤白の容器と黄色い箱。箱をハヤタが開けると、中には蠢く植物の切れ端。サンプル採集をし元に戻し、サンプルは二宮のもとへ。

サンプルを調べた二宮は、この植物の切れ端をケロニアと断定。しかも、どこらへんで確信したのか、20年のうちに人間並みの高等生物に進化していると恐れをなす。

電子機械を操作するゴトウ。何処かから通信が入り、二宮暗殺の命令が下る。

二宮はさらに分析を進め、ケロニアが人間の血だけを吸っているのでは、と結論付ける。つまり、今回の件は人間をより効率よく襲わんがための都会進出なのだと理解。

夜になり、二宮宅へ出向くゴトウ。その後を追うハヤタ。

ケロニアの企みが判明した瞬間、部屋に現れるゴトウ。ライフルを持ち出す二宮。ケロニアの正体を晒すゴトウ。ゴトウとほぼ同じ目をしたケロニアの光る目から発せられる怪光線。固まったまま突っ伏す二宮。

ハヤタが駆けつけるとヒョコヒョコ逃げ出すケロニアゴトウ。遅れて駆けつけたイデ、アラシは博士を救出、ケロニアの企みもノートから見つけ出す。

深夜の雑居ビル。窓が発光すると、天井を崩して何故か現れる巨大ケロニア。人類に対しての挑戦と恨み言をぶちまけ、夜の街を光線で破壊し始める。高等生物にまで進化したというケロニアは、人類と取って代わる宣言をし、続々と仲間の円盤を東京に寄こす。が、来るのにだいぶ時間が掛かったのか、昼になってから現れる円盤。ケロニアと防衛隊との戦闘も激化し、それまで何をしてたのか、科特隊にもやっとビートルでの攻撃命令が下る。

ハヤタは勝手にあさっての方に走り、アラシたちに咎められながらも、ビルに隠れて変身。これまたビルを無駄にぶっ壊してこんにちわ。

その後は、像のような鳴き声の巨大ケロニアと大格闘。スペシウムを返されると混戦に。

ケロニア円盤を徹底殲滅するビートル。が、ハヤタが居ないため手が足りず、イマイチ能率が上がらない。

ウルトラマンは、突き出した右腕からのグルグル光線でケロニアにとどめ。動きが止まると、木っ端になりフィニッシュ。帰り際、円盤も処理し帰路へ。

本部レストルームでは、フジ昏倒事件の現場検証。電源のない機械が、ケロニア自身から生み出された電気で動いていた、という種明かしがあり、育つ前には火に弱いというケロニアの性質から、ライターの火を念力で付かなくさせていた、というキャップの推理も披露され、突然現れた二宮の「我々人間は心しなければ成らない」「いくら、高度に発達しても、血を吸って実を肥やすのは、もはや、文明とはいえないのです」という、ちょっと判りづらい訓示がありEND。



なかなかミステリアスで楽しめる1本。
植物のケロニアが何故人類に敵意を持っているのか、がハッキリしているとなお面白かったか。
纏まったヘドロのようなものが高等とはとても思えないが、高等だとしても機械的なものを駆使するんではなく、種が降ってきて侵略とかの方がらしかったかも。
自身が電源というのは面白い。

ケロニアの造型は単純だが秀逸。
スーツを着こなしている姿はシュールで恐怖。
デカくなる必然性はまったくなし。

ラストの博士のセリフは、人類も血を吸っているじゃないか、という戒めなのか。
やや、伝わりづらい。

アラシが細かくして処分したケロニアを、よく燃えるから住民が持ち帰った、というのは、炊き付けに使う、という解釈でいいのかな?昭40和年代、そんなに炊き付け必要?

関係ないが、不気味に異彩を放っていたゴトウ役の役者さんを調べていてウィキを辿ったら、『野獣死すべし』に出演していた。
その、『野獣死すべし』が1959年製作。
えっ?『野獣死すべし』って松田優作版以前にもあったんだ、とビックリ。
59年版が仲代達矢、74年版が藤岡弘主演。うわぁ~、知らなかった・・・。
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  1. 2013/01/21(月) 07:25:53|
  2. MX円谷劇場
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

このエピソード、大好きです。「ウルトラQ」(=恐怖)の雰囲気があるからなんですが。

ラストのキリヤマ隊長の台詞と音楽がたまりません。スーツ姿も惚れ惚れします。まあ、60年代のスーツ自体、そのシルエットや、ネクタイの細さとか結び方とか、スタイリッシュでかっこいいんですけどね。それに比べて70年代は……。
いえいえ、一番多感なときを過ごした時代ですから、私は70年代に人一倍愛着を感じています。でも、ことファッション、特にスーツに関しては何も言えません。80年代も今から見ると70年代以上にひどいのですが。

確かにクライマックスのケロニアの巨大化に「?」でした。子どものころは当たり前のように思っていましたが、ある時期から嘘っぽくなってダメです。不思議なもので宇宙人なら巨大化してもそういうものかと許せるんですけどね。
  1. 2013/01/23(水) 22:11:49 |
  2. URL |
  3. kei #u/iAkt.g
  4. [ 編集 ]

追伸 「野獣死すべし」

大藪春彦が大ブームだったときに映画化されたのが仲代達矢版だったのではと思うのですが。
藤岡弘版は、「日本沈没」の後くらい、ちょうど藤岡弘主演の映画が立て続けに公開されていたときの1本ですね。

大藪春彦を読んだことがなく、「蘇る金狼」を、遊戯シリーズの角川映画版として観た私は、村川透×松田優作版「野獣死すべし」に納得したものの、本当はどんな話なのだろうと、過去の2作をチェックしたかったのですが、その機会はありませんでした。
  1. 2013/01/23(水) 22:53:24 |
  2. URL |
  3. kei #u/iAkt.g
  4. [ 編集 ]

あっ、キリヤマ隊長のファッションには目が行きませんでしたが、60年代ファッションは基本モダンで色とかもオシャレですよね。
70年代も結構好きですね。文化的にも好きです。

80年代は・・・、今、MXで『セーラー服反逆同盟』っていう、80年代の『スケバン刑事』亜流ドラマをやってて、観てるんですが、ハッキリ言って悪夢です。仙道敦子はカワイイですが。

巨大化については、宇宙人でもときどき「?」のときありますね。特に、ペラペラ喋ってたのに大きくなったら吼え声になったりして。そういうときは哀れを誘います。


『野獣死すべし』は、映画に疎いんで、まったく知りませんでした。
ウィキでは、過去2作とも根強い人気だそうで、両方ともDVD出てるみたいですね。

原作では、シリーズが進むと主人公がエージェントに仕立て上げられて、スパイ小説になるようです。
  1. 2013/01/24(木) 02:21:27 |
  2. URL |
  3. GEN #-
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