
ギブスンの『ニューロマンサー』を読んでみました。
『甲殻機動隊』を見るようになって、最近もまだ見てなかった『2nd GIG』をU局で視聴してますが、
凄く面白いんだけど、海外の感想なんかみてると、ときどき、「原点は『ニューロマンサー』」と訂正が入ったり。
やっぱり、そりゃそうだよなあ、サイバーパンクは『ニューロマンサー』ありきだよな、と。
で、当然のように読んでなかったんで、
ずいぶん前ですが、ブックオフで見つけたときに買っておいたのを、今、読了。
いやあ、傑作ですね。
こんな面白いかと。
まあ、30年のあいだに手垢にまみれちゃって、新鮮味はないのかもしれませんが、
(自分としてはあまり感じなかったが、読みやすいと感じたのは、そういうことだったのかも)
それでも、新しさも力強さもじゅうぶん感じられた。
各キャラクターの飛び抜けた個性、設定の奇抜さ、舞台の新味さ。
どれをとっても傑出していて素晴らしいし、ストーリーも、ハードボイルドからやがて深遠な感じにまで到達するのがいい。
特に、あの時代にネットやAIによくあれだけリアリティーを持たせられたな、と感心しきり。
しかも、現代のそれと比較しても、さほど違和感なく感じられるのが凄いし、
それを82年の原型にあたる短編の時点で創り上げてるんだからますます凄い。
自分としては、どこも引っ掛かりなく、全編、只々面白く読み終えましたが、
これは、正直、今だから、パソコンもネットも普通に家庭に入っていて、
フォロワーが大量に似た世界観の作品を作り続けた、30年後の体験だからに他ならないと思う。
だから、『甲殻』も『マトリックス』も、その他サイバーパンク作品も未経験で、
ましてやSFを普段読まないという人は、今読んでもチンプンカンプンの可能性が高い。
(アマゾンのレビューには星1つの人も)
かくいう私も、『ニューロマンサー』にはヘソ曲げてチャレンジしなかったけど、『スキズマトリックス』は買って読んだ。
結果、さっぱり意味が判らず4分の1も読まずに諦めたという経験が・・・・・・。
それを思うと、『ニューロ』を下敷きにしているとはいえ『甲殻』の果たした役割はデカい。
『甲殻』を楽しめれば、『ニューロ』の理解は楽だと思う。
それにしても、『甲殻』は、そうとうストレートに頂いてるね。
男女のキャラ入れ替えたり色々してるけど、AIが関わってくるのもそうだし。
いいんだけど。
で、いまさらながら、『スキズマトリックス』にも挑戦しようかと今日探してみたんだけど、
入ってるはずのところに入ってない!!
新訳とか再販してたら買ってもいいんだけど、どうもないっぽいんだよね。
どこ行っちゃったかな『スキズマトリックス』
あらすじ読んだら凄く面白そうなんだけど・・・・・・。
(ちなみに、『マッドメン』もまだ見つかってません)
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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌
- 2016/02/03(水) 05:35:09|
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