
とうとう素人にも判る対位法の本が出た、ということで読んでみました。
(気が付いて買ったのが17年の3月で、この本の発売は13年頃?)
以前からそれとなく気になっていて、いつかは理解出来そうな本を読んでみたい、
出来れば作曲の手順の一端を覗きたいと思ってました。
でも、なかなかなかったんですよね、適当な本が。
(この本にもその辺のことが書かれてて、実は意外と出てるんだそうですが、
あっという間に絶版になって一般の人の目に触れないんだそう)
で、この本ですが、素晴らしいです。
最初から最後まで使えそうなネタの宝庫。
対位法については、ひとまず置いておくとしても、対旋律を使う(ストリングス)アレンジなんかは、
この本だけで、基礎から応用まで、かなりまかなえちゃう。
感覚だけでやってたものも、なるほど、どうりでそうなっちゃうわけだ、と納得。
コードからのアレンジの場合、5度の音って使い勝手薄いと思ってたら、
基本、コードの構成音が4つ以上の場合は、省くべきだったんですね。
対旋律を作るにしても、様々な作り方があって、起点となるルールがあるし、
まったく浮かばなかったとしても、ルールだけで作ってしまうことも可能。
やり方判らないと、浮かばない時点で手詰まりになるだけだし、
これは、知っていて絶対損なしだと思いますね。
いやいや、俺は自分から出てきたものだけを信じる、降ってくるまで待つぜ、
って人ほど読んでみてもらいたい。
で、肝心の対位法についてですが、やはり、タイトルにポピュラーとあるように、
完全な理解をするには相当高度な理論を学ばないといけないようで、真髄とまではいきません。
ですが、ほかの理論と違ってなかなか数値化が難しいだけに対位法的とみなす範囲も広く、
サワリとしては、かなり突っ込んだ理解も可能かと。
(まあ、音大受験するような人が読むにはサワリすぎますが)
でも、さっきも言ったように、ポピュラーのアレンジにはかなり有用な1冊です。
ただ、作曲の本ではないんでカノンやフーガの作り方が書いてあるわけじゃないのが
残念といえば残念。(主メロを模倣する対旋律アレンジとして輪唱の説明はあり)
ちなみに、私は、そもそも対位法に興味があったんでこの本に喰い付きましたが、
音楽のアレンジのためという目線からすると、この本もすこぶる実用的ですが、
順番的には、その前に和声学を学ぶ方が一般的なんでは? と、改めて気付いた次第。
なんで、いろいろ読んだのに和声学読んでなかったかな。(コード理論と同じなら読んでるけど)
で、この著者の人の教え方がすごく自分にマッチしたんで、
同じ著者の和声の本があったら読んでみようかしらと思ったら、ありました。(買おうかな)
たぶん、前に読んだコード理論より理解深まりそう。
というわけで、非常にお薦めなんですが・・・・・・、
基本的に、楽譜の読み、コードの知識、ディグリー等、
基礎が判っている体で進む本なんで、まったく知識のない人が初めて読む本では決してないです。
一応、参考までに。(後半の方は少しクラシック用語調べましたよ)
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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌
- 2018/04/28(土) 07:16:48|
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