
一連の江口寿史関連から派生して、バンドデシネへ行って、最終的にメビウスです。
この号はメビウスの特集で、来日時のシンポジウムの書き起こし、
何時、いかにして日本はメビウスを受容したかや、
日本のマンガ家への影響、などなどがみっちり書かれています。
日本への入り方と影響に関しては、竹熊健太郎氏の文が一番自分としてはシックリ来たかな。
シンポジウムの書き起こしに関しては、内容がやや薄いというか、観念的な話が多くて、
ほんとは、技術的なことを聞きたい場面でもしゃべってくれないからね。上手い人ほど。
大友を交えての回でも双方あんまり具体的なこと話さないし。
そんな中で、いちばんビックリしたのが、日本人マンガ家がメビウスに影響されていただけじゃなく、
メビウスも日本マンガに影響を受けてたこと、特に、大友を知ったことでショックを受けて、
マンガ買って帰ってかなり研究したんだとか。あのメビウスほどの人がねぇ、驚いた。
あと、ベデ関係の専門家の人たちは、メビウスがいかにメビウスになったか、と、
メビウス以外の顔をこぞって書いているので、内容がけっこう重なってます。
お腹いっぱいな感じ。
ちなみに、図版は少ないです。(表紙以外白黒)
まあでも、面白いですよ。
それにしても、フランスのベデ作家はみんな芸術家よりですよね。
絵だけじゃなくて、考え方とかも。
それと、80年代まで、他の国にマンガがあることをアメコミぐらいしか認識してない感じで、
来日して、マンガの量にビックリしてて、何というか、ないと思ってたのかね。
(その頃、フランスの雑誌とかが取るに足らないものとして紹介してなかったのは感じ取れる)
関係ないんですが、この本、ほかのユリイカと違って、全然アマゾンで安くならないし扱い数も増えない。
けっこうねばって、出物が出て買ったんですが、これって、いつもの臨時増刊じゃないんですね。
詩とか批評が載ってて違和感が、ってもともとそういう雑誌だっての。
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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌
- 2019/03/10(日) 05:57:59|
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