
怪獣編の方は80年代に買ってたんですが、
メカニック編の方は内容的に今買わなくてもいいかと先延ばししているうちに本屋から消え、
そのうち、かなりのレア本になってしまい買いたくても買えない状態に。
ネット時代になり、ときどき(数年に1回)思い出したようにアマゾンで調べても、
大体、いつも安くて6千円とかなんで、どうにかならんかなと思案していると、
あるとき、回顧展の図録がそのまま分厚い作品集になって一般販売。(即買い)
ああ、これでもういいか、と一旦は買う気もなくなったんですが、
復刊ドットコムから2冊をBOXにして復刊を知る。(ハードケースに2冊入ってる)
一瞬買おうかと思ったんですが、2冊まとめての販売なんでなんと1万円近くする。
で、まあ、復刊したんで古い方は安くなるかと思いきや、それもならない感じなんで、いいかと。
ただ、チェックは毎日するようになったんです。
そうしたら、こんなこともあるんですね、突如、いつものプレミア価格の半額以下が出現。
どんなボロかと思ったら、そんなことない感じ。
いいんですか?って感じでとうとう入手に至りました。(笑)
たぶん、作品集の方にも大半は載ってるんですが、それでもなんで欲しかったか、というとですね。
それは、成田氏ご本人のコメントが載ってるから。いわゆる解説ですね。
で、どうだったか、
内容の印象は、怪獣編買った当時とたいして変わらず、やや地味というか、点数も少ない感じでした。
コメントも、怪獣編のように細かくなく大雑把でちょっと寂しい。
でも、その短くも端的なコメントが宝のように輝いてましたよ。
どの作品も、かなりキッチリコンセプトを決めて、こうあるべきという理想に乗っ取った形で表現されている。
これは、大いに参考になるというか、ありがたいお言葉でしたね。
こうあるべき、というのは、こうであってはいけない、ということでもあって、
デザインするときの縛りにもなる要素ですが、それが、表面的なものだけではない概念的なものも含むので、
結果として、似たものばかりにならずに統一感を生む、ということに繋がる。
なにか、改めてヒントを頂いたような気が・・・・・・。(まあ、勝手に汲み取った感じですが)
これだけで、買った甲斐がありましたね。
それと、改めて、絵の良さ、特に色使いと不定形なものを描くときのかたちの巧みさに驚かされました。
雲や海を描くときの独特なモザイクのような色面を組み合わせた表現が良くてですね、
この、表紙の雲もそうですが、トータルではリアリティーを保ちつつ、
細部は、ひとつひとつ平面的(と同時に抽象彫刻的な立体でもあると思う)な処理で抽象表現されていて、
そのフォルムが、完全に自分のイメージでコントロールされているのが素晴らしい。
たとえデザイン画でも描くからにはアートなんだという矜持が汲み取れますよね。
いやぁ、俄然、参考にして絵、描きたい。
各デザインのカッコ良さは詳しく書きませんが、Qのメカとか素晴らしいです。
ちなみに、表紙は未発表のQの潜水艦。(飛んでますが)
興味があれば、復刻もされてるんで探してみるのもいいと思いますが、
コメントに関しては、受け取り方次第といった感じなんで、期待はしない方がいいと思います。
お薦めは、あえてしないかな。
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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌
- 2019/11/01(金) 10:41:04|
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