Amazon「生物と無生物のあいだ」紹介ページ普段、流行のものには手を出さないんですが、この本は何となくタイトルが気になって、何か(宇宙人とか)のデザインの参考になるかなぁと思って購入。
思っていたものとは若干違った内容でしたが、面白かったです。
簡単に言うと、分子生物学の目を通して生命の神秘に触れるといった内容ですが、詳しくはリンクでどうぞ。
まんべんなく面白かったんですが、ワトソンとクリック、ロザリンド・フランクリンの登場するDNAの構造発見の裏話や、エイブリー、マリス、シェーンハイマーなど数々の天才たちの功績、とにかく積み重なった人々の努力がすばらしいですね。
中でも、特にシュレーディンガーがカッコいい。
疎いんで知らなかったんですが、シュレーディンガーってアインシュタインに並ぶぐらいの凄い人だったんですね。
シュレーディンガーの言う、生命と物理法則の関係の部分は興味深かったです。
ブラウン運動によって生命は対象になるというのは、成田亨がウルトラシリーズのデザイン時にもうけたルールを思い出しました。
腕が何本もあったり頭が2つある様な奇形的なデザイン、動物を複数繋ぎ合わせただけのキメラは作らない、と言ったものでしたが、それはつまり、一匹一匹が一つの系統だった生命としてデザインするという挑戦だったんでしょう。
すると、均整のとれたデザインというのはかなり的を射た物理法則に見合ったものだったなと思いますね。
あと、生命がエントロピーに対抗するためにはある程度の大きさが必要だった、というところでは、
なるほど、人間ほどの高等生物は、同じ物理法則の中で生きている限り大きくはなれてもあまり極端に小さくはなれないのかもしれないなと思いました。
スタートレックの様に、出てくる宇宙人がみな人間サイズというのもあながち間違いではないのかもと。(前にもそんな説があったような気もしますが)
とにかく、文章が洒脱でスラスラと読めてしまうんで、この分野が嫌いって人以外はある程度みんなが面白いと思えるんじゃないでしょうか。
いかがか。(ベストセラーなんで私が薦める必要ないですが)
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- 2007/10/20(土) 01:08:33|
- 本、コミック感想
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