上野が錯乱して郷に2度ぶん殴られる話。
冒頭、頭まで盛り上がった両肩に箱を乗せ、白いちょんまげ付きの卵のような顔を前方に突き出した巨人が、地底科学センターを更地にする。
MAT本部では、新聞を読んでいる上野が憤慨中。
恩人である地底科学の権威小泉博士が、地底科学センターの埋没を苦に自殺したという。
「自殺などするはずが無い!!」と息巻く上野は真相究明を誓う。
程なく、博士の娘千鳥から電話が入り会うことに。
実は、上野が鼻息を荒くしてるのは娘さんあってのこと、というのが露呈しみな陰でニヤニヤ。
後から入ってきた隊長に見咎められ上野以外全員説教。
叶和貴子を細面にしたような美人女子大生に成長した千鳥(チーちゃん)と久しぶりに会った上野は、博士の亡くなった悔しさを共に分かち合ったりするが、同時にほんのり下心の見え隠れする男の部分もかもし出す。
ブラつきながら当時の状況などを訊いていると、突然のカマイタチに千鳥は3、4メートル近く跳ね上げられ、前方宙返りで上野の腕に着地。
上野からのカマイタチの連絡に下衆な笑いが起こる(千鳥をチーちゃんなどと呼んだため)MAT本部であったが、冷やかしの首謀者とみられた岸田は隊長に強めにたしなめられる。
が、通常下衆な冷やかしが好きなのは隊長の方であることを補足。
その後も点々と博士の足取りを追う上野と千鳥であったが、崖からは転落しそうになり、車には落石が降り、公園で電話をしようとすれば電話ボックスが沈下する、と、狙われたように千鳥にだけに災難が降りかかる。
ボックスから千鳥を助け出す途中、上野は妖しい人影から銃弾を受け銃撃戦になるが、後で確認しに行くと倒れていたのは、何と!!死んだはずの小泉博士であった。
泣き叫ぶ千鳥に混乱したのか事の不可解さには気付かず、「恩師を殺してしまった」と動転する上野。
悲嘆に暮れていると、どこかから怪音波が聞こえ出し、頭を抱えて上野は錯乱してしまう。
喚きながら宙に向かって銃を乱射しているところに何故か郷が駆けつけ、殴り倒して乱射を止める。
民間人、しかも権威ある博士を射殺したこの事件は、政府の中でも問題になり、MAT解散の危機に発展する。
ちなみに、「世間にバレたら大変」と、モミ消す気も満々だったりする。
営倉にぶち込まれた上野を案じた郷は元気付けに。
MATの存続を気にする上野に「解散などありっこない」と郷が空元気を見せたところでCMへ。
放心状態で街をフラつく千鳥を発見した郷は、車に惹かれる寸前で助けることに成功。
ノーブレーキで通り過ぎる車を振り返ると、中には小さくなった冒頭のいかり肩の卵顔野郎がよせばいいのに後部座席で後ろ向きに座って顔を見せている。
郷は保護した千鳥を、かくまっているおばさんパーマが極まった丘隊員のところに届ける。
本部に帰ると、自殺直前に撮られたという博士の写真に例の卵顔が写っていることが判明。
にわかに“上野嵌められた説”が浮上してくる。
博士の身体から出た弾丸の線条痕から、真犯人は別にいると看破した郷により上野の疑いは晴れる。
戻ってきた上野と友情を確認しあっていると、さっきの写真を見た千鳥(連絡を受けた丘隊員が連れてきた)が衝撃の事実を話し始める。
例の肩に箱を乗せた卵顔野郎は「キングボックル」という地底30Kmに住んでいる地底人類であり、博士の研究を恐れ、一連の事件を起こしたのだという。
その後、郷、上野、千鳥で研究ノートを取りに行くと巨大キングボックルが出現。
沈下していく建物の中で右往左往していると、「キングボックルは目が見えない、コウモリと同じ・・・」と言いかけ千鳥は気絶。
上野はまたしても錯乱状態になり、今度はマシンガンを乱射。
見かねた郷は、また殴り倒して黙らせ、その隙に右手を上げて自ら変身。
ウルトラマンになると、とりあえず沈んでいるビルを引っこ抜き安全な場所へ。
その後は楽勝と思われたが、おかしな術を掛けられ今度は自分が土の中へズブズブ。
胸まで埋まって砂風呂に入ってるみたいになっていると、千鳥のさっきの助言を思い出し、回転を利用して脱出。
音で見ていると確信したウルトラマンは、肩の箱に刺さっている、オードブルの飾り付き楊枝みたいなやつを引き抜く。
直後に腕輪。
なんだか判らないうちに大爆発。
軽い「お~い」のフォーマットがあって、大団円。
ナレーションによると、地底人類の侵攻はこれからが本番らしい。
よく判らないことが多い一本。
死んだとされる人が現れる方が不思議なような気が・・・。
建物が沈んでいく特撮など見所も多いが、轢かれそうになった千鳥を助けたときは夜なのに、その後千鳥が丘邸を出たときには昼になっているという珍シーンも。
(上野が釈放されるまでに夜が明けたと思えばおかしくは無いですが・・・)
お調子者の上野隊員好きにはお薦めです。
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- 2009/06/01(月) 04:37:22|
- MX円谷劇場
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