郷が田舎に帰る話。
冒頭、浜辺でルミ子と祝言を挙げる郷。
MAT隊員と次郎もそろっており、それぞれ紋付袴の着物姿。(次郎は半ズボンのスーツに蝶ネクタイ)
「郷、榊原ルミのことはもう忘れたというのかっ!!お前という奴は・・・」と、憤って観ていると、
連絡係らしき奴(紋付袴)が隊長に一報を入れるや、着物をやおら脱ぎ捨て、いつもの隊員服へ。
「出撃!!」の号令でみな駆け出して行ってしまう。
残されたルミ子(と次郎)は追いかけるが、磯で形容しがたい不恰好な宇宙人に行く手を阻まれてしまう。
あれ~、おかしいな?何だろな?変だな~、と思っていると、やはり夢。
ルミ子と次郎は既に不恰好宇宙人に拉致された後であり、監禁されている最中にルミ子がウトウトして見たのが、今の祝言の夢だったのだ。
ひねりの効いたシュールな導入部からスタート。
拉致が、郷を誘い出す作戦だと気付いている2人は、脱出を決意。
何故か開いているドアから外へ出ると、そこは野球場。
出られそうだが、行く先々に不恰好宇宙人が現れ断念。
完全に遊ばれている。
その頃郷は制服のまま昼寝。
初代マンのゼットンとの闘いを夢に見ながら寝汗をかいている。
夢の内容に疑問を抱きつつ、帰ってこないルミ子と次郎を案じていると、絶妙なタイミングで不恰好宇宙人から電話。
「2人に会いたければ、スタジアムに一人で来い」と呼び出しコール。
すっ飛んでいくと、宇宙人が待ち構えており、それを見るなり郷は「バット星人!!」と口をつく。
郷が2人に駆け寄ろうとすると、スタジアムの外にゼットンが出現し、「援けたくば戦え!!」と宇宙人。
実は、ウルトラ抹殺計画なる作戦が発動しており、ゾフィー、マン、セブンといった裏切り者(何に対してだか不明だが)を皆殺しにするため、M78星雲にバット連合部隊が向かっている最中らしい。
なので、新マン足止めのためゼットンと戦わせる計算だったのだ。
郷は2人のためゼットンと戦うことを誓うが、とりあえずMAT本部へ。
事のあらましを隊長に告げ、MATで倒そうと呼びかけるが、最強の敵ゼットンに慎重という二の足を踏む隊長。
そこへゼットン出現の報が入り、しぶしぶ出撃へ。
下町辺りをメチャメチャにするゼットン。
ミニチュアは広く気合が入っているが、当のゼットンは水に膨れたようにブヨブヨでなんとも情けない。
南と上野はジャイロ、郷はアロー、残りは地上から手持ちの武器で、と、えらい小規模だが一応総攻撃。
ジャイロは撃墜され、郷は不時着。
そのころ、手薄になったMAT本部はバット星人に急襲され、原子炉をグチャグチャにされる。
これで、10年は帰れなくなる。
全員そろって地上から応戦していると、バット星人が現れ「夕方5時に2人をスタジアムで処刑する」と宣言。
郷は半狂乱でいきり立つが、本部がグチャグチャなのを知らない隊長は、一旦戦力を立て直そうといさめる。
隊長が得意のしたり顔をしたところでCMへ。
ランプ越しに頭を抱える郷からシーンが開ける。
武器弾薬全てが浸水し使用不可能なばかりか、電気も使えないんでロウソクに頼る有様。
エアポートも破壊されているので兵器類一切も飛び立てない。
しかたないんで、さっき郷が乗り捨てたアローを修理することで約束の5時に挑むことに。
林に落ちたアローのプロップがよく出来ている。
実物大のアローの雰囲気もよく、ワクワク感高まる。
総出で修理。
手で2缶燃料を調達し、一応体裁は整う。
使える兵器は1機、「行かせてくださいっ!!」と鬼気迫る顔で直談判する郷に、みな死の覚悟感じ取る。
アローはゼットンに、他は地上からバット星人に攻撃を加える。
スタジアムの2階席で対峙する隊長と星人。
弾も撃ちつくし、破れかぶれでナイフを投げると、以外にも星人にブッスリ。
どういう訳かスタジアムの外に転落、直後に巨大化。
助け出された2人の目の前で郷撃墜&ウルトラマン出現。
激闘の末、意外とあっさり星人は腕輪を十字架に変化させた槍で、ゼットンは投げ飛ばして(このときホリゾントに影映る)スペシウム光線で撃退。
ちなみに、言い忘れていた星人の不恰好さは、
グラサンのブースカがモンゴルの民族衣装にマント付け、そこに角やらトゲやら突起物をわんさと付け足した感じ。
印象としては子供のいたずら描き。
キバ長すぎ。
戦い終わって、今回こそすっかり郷が死んだと思っているMATは、また浜辺に勝手に墓(十字架の上にヘルメット)を立てる。
ひとしきり感慨にふけると、サッサと帰るMAT。
ルミ子と次郎は「帰ってくる気がする・・・」と残る。
すると夢か幻か郷が駆けてくるではないか、何故か細身のスーツで。
だが、すぐ神妙な顔になり「旅に出るんです」「ふるさとを戦争に巻き込もうとしているやつらがいる」「だから、手助けに・・・」と別れを切り出す。
そして、突然「ウルトラ5つの誓いを言ってみろ」と言い出す郷のおかしな雰囲気に次郎が困っていると、「将来MATに入れ、勇気を持て」と道を示す。
ルミ子には星のペンダント、次郎には「グッバイ」を残し浜辺を去る郷。
見守っていると、さっとY字に手を上げウルトラマンになる郷。
なかば知っていたかのように、飛び去る郷を郷の名を叫びながら追いかける次郎。
全力疾走で、全員集合エンディングの加トちゃんの呼びかけの様な、以外にドメスティックな「ウルトラ5つの誓い」を叫び始める。
ルミ子に「男の子でしょ」と泣くのをやめるよう促され、永遠に郷が飛び去ってEND。
最終回です。
なんか、いまいちグッと来ないですね・・・。
もっと、危機迫る感じの話に出来なかったんでしょうか。
少なくとも、前後編にするとか・・・。
いつも通りといえば、いつも通りですが。
ラストはなんか疑問があるんですが・・・、
たしか、郷とウルトラマンの人格は別々に存在していたような気が・・・。
郷はあくまで地球人で「危険が迫ったら私を呼び出せ」的な設定だったような。
郷置いて帰ればいいんじゃないのか、と。
違うのかな?(確認したら、郷一度死んでるみたいですが)
総括としては、予算の関係かMATが総じて何もしないことが多い。
特別な作戦とか、まずしない。(特にミニチュア使うようなのは)
なもんだから、物凄く無能に見えること多し。
その分、ドラマで見せるようになっていて、そっちでは傑作も多い。
子供に銃を乱射させてしまう、じゃみっ子の話。
鉄道事故が絡む嘘つき少年の話。
石橋正次が活躍する前後編の話。
などなど。
別格は、やはり差別を真正面から捉えた第33話「怪獣使いと少年」。
これは、今見てもかなりの衝撃なんで、見ることをお勧めしたい。
なんだかんだと、1年けっこう楽しめましたね。
もうちょっと、造形的に見るべきところがあったら良かったんですが・・・。
あと、坂田兄妹惨殺事件はどうなのかと。
必要あったのかな・・・。
しかも、後編コントになってるし・・・。
まぁ、それも含めて「帰りマン」ですからね。
さて、来週からは「ウルトラマンA」でございます。
「帰りマン」よりいっそう混迷の度合いが強そうですが、「ミラーマン」的に楽しめれば、それはそれでいいかと。
ちょっと、楽しみだったりします。
スポンサーサイト
- 2009/06/08(月) 06:22:09|
- MX円谷劇場
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0